6月18日、ノルウェー政府は、7月5日から、EEA・シェンゲン協定加盟国及び英国への渡航延期勧告を解除し、同地域からの一部の対象者のノルウェーへの入国許可、EUとのワクチン証明書連携などに関して発表しました。その概要は以下のとおりです。
1 EEA・シェンゲン協定加盟国及び英国等への渡航延期勧告の解除
(1)ノルウェー外務省は、7月5日から、EEA・シェンゲン協定加盟国(注1)及び英国、並びにノルウェー公衆保健研究所(FHI)が安全と判断するEU第三国リスト掲載国(注2)への渡航延期勧告を解除する。
(2)EEA・シェンゲン諸国及び英国以外への不要不急の渡航を控えるようにとの勧告は、8月10日まで延長される。
(3)7月5日から、保健介護省及び外務省は、EUの第三国リストに掲載された国々への渡航について、FHIの勧告を元に定期的に評価する。
(4)一部の渡航延期勧告が解除されても、感染率の高い国からの帰国に際しての自己隔離規則は引き続き適用される。
(5)その他の国に関する渡航勧告は、8月初頭に再検討される。
(注1)EU加盟国にリヒテンシュタイン、アイスランド、ノルウェー、スイスを加えたもの。
(注2)6月18日現在の掲載国:オーストラリア、イスラエル、日本、ニュージーランド、ルワンダ、シンガポール、韓国、タイ、中国(相互主義の確認を要する)。
2 EEA・シェンゲン協定加盟国及び英国からのノルウェーへの入国許可
(1)6月19日12時から、EEA及び英国に居住する者で、ノルウェーに居住する者と以下の関係にある者には、入国が許可される。
・成人した子ども、義理の子ども、これらの両親又は義理の両親
・祖父母、義理の祖父母、孫、義理の孫
・18歳以上の恋人及び同恋人の未成年の子ども。9ヶ月以上の恋人関係で、物理的に面識がある場合に限る。
入国に当たっては、事前にノルウェー移民局への申請(無料)が必要となる。なお、現在でも、配偶者、同棲者等の近親家族の入国の機会は既に担保されている。
(2)同時に、ノルウェーで開催されるOslo Bislett Game及びUEFAチャンピオンリーグ、UEFAコンフェランスリーグに出場する外国人選手及び必要なスタッフについて入国が認められる。
(3)EEA域内からの全ての労働者、いわゆる第三国からの学生、恋人、縁戚者の入国については、社会再開第四段階の中で検討されるが、第四段階と同時に開始されるとは限らない。学生の入国については、8月1日以前に緩和される可能性がある。
3 自己隔離規則の変更
(1)7月5日から、欧州の「緑」色の国の定義をEU勧告と統一する。同日以降、「緑」は、過去14日間の10万人当たりの感染者数が50人以下、陽性者の人口比4%以下又は10万人当たりの感染者数が75人以下で陽性者の人口比1%以下の国を指す。現在も、「緑」の国からの入国者はノルウェーでの自己隔離義務は無い。「緑」の国の居住者でかつ過去10日間同国に滞在していた者は、国籍に関係なくノルウェーに入国できる。事前入国登録及び国境での検査要件は適用される。
(2)6月19日12時から以下の通り変更となる。
・直近10日間、過去14日間で10万人当たりの新規感染者が500人以下のEEA・シェンゲン地域に滞在していた者は、自己隔離ホテル滞在を免除される。
・直近10日間、EEA・シェンゲン域外に滞在していた者は、早くとも3日後にPCR検査を受けて陰性となるまで自己隔離ホテル滞在をしなければならない。
・未成年の子どもは自己隔離ホテル滞在を免除される。
(3)昨今の英国でのデルタ株感染拡大等に鑑み、直近10日間英国に滞在していた者は、早くとも3日後にPCR検査を受けて陰性となるまで自己隔離ホテル滞在をしなければならない。この措置は6月21日午前0時から適用される。
(4)自己隔離ホテル滞在免除は、自己隔離免除を意味しない。
4 政府は、EUの第三国リストの国への入国規制の内容につき7月5日までに決定を行う。
5 ワクチン接種証明書
(1)6月24日、ノルウェーのワクチン接種証明書は、EU・EEA諸国の証明書と連携される。これにより、EU・EEA諸国の証明書がノルウェー入国に際して使用できることとなる。現時点で全ての加盟国が国民に対して証明書を完全に導入できているわけではないが、証明書を所持している者はノルウェー入国に際して同証明書を使用できる。
(2)EU・EEA諸国から入国するQRコード付きの証明書を保持する、ワクチン接種完了者または過去6ヶ月間にcovid-19に罹患したことを証明できる者は、国の状況に係わらずノルウェーに入国できる。デンマークは既に本措置を導入済みであることから、6月19日12時からデンマーク在住者はノルウェー入国に際し、ワクチン接種完了者または過去6ヶ月にコロナに罹患したことを証明できる場合は、自己隔離を免除される。
6 詳しくは、以下の6月18日付ノルウェー外務省、法務公安省、保健介護省共同プレスリリースをご参照ください。
https://www.regjeringen.no/no/aktuelt/trygge_rammer/id2862254/
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