現地時間12月24日、ルクセンブルク政府は、新型コロナウイルスの感染拡大に対する新たな制限措置の導入に関する新型コロナ法の改正法案を国民議会にて可決しました。ルクセンブルク政府発表の概要は以下のとおりです。
1 新型コロナ法の改正
ルクセンブルクにおける新型コロナウイルスの感染拡大の状況に鑑みて、夜間外出禁止令の拡大や必要不可欠な店舗以外の閉鎖、罰金の増額などを含んだ新型コロナ改正法が12月24日に可決された。この改正法では大晦日前後のお祝いに対して例外措置はない。この法案は12月26日に施行され、2021年1月10日まで実施(飲食店の閉店のみ2021年1月15日まで)される。休暇明けの感染状況を確認して、1月10日までに再度評価が行われる。
2.今回の規制における変更点
(1)夜間外出禁止令が、午後9時から午前6時までとなり、現在の午後11時から2時間早まる。大晦日も外出禁止令は発令される。
(2)店舗は、必要不可欠な店舗以外は休業となる。美容院、ビューティーセンター、日光浴室、タトゥースタジオなどは休業となる。ペットフード店を含むスーパーマーケット、ガソリンスタンド、薬局は営業を継続する可能性がある。また小売業は支援の対象となる。宅配、ドライブスルー販売、屋外での集荷は認められる。
(3)公共の場における飲酒は禁止される。
(4)研究目的の文化施設のみオープンが許される。児童、生徒、研究者は資料を参照するため、国立公文書館や国立図書館、地域図書館を訪問できる。
(5)レストランやバーは1月15日まで休業となる。
(6)屋外を含むスポーツ施設やスポーツ・インフラは閉鎖される。La Coque(国立スポーツセンター)は、エリートアスリートやシニアのナショナルチームが利用できる環境を維持している。スポーツ施設は医学的な処方箋による身体のリハビリ治療向けに利用可能である。
(7)同一世帯または同居の場合を除き、すべてのレクリエーションやスポーツ活動は最大2人までとなる。つまり、家族4人で森の中を散歩することはできるが、友達4人のグループではできない。
(8)スポーツを含む課外活動は2020年12月28日から2021年1月10まで休止となる。これに伴い、学校の閉鎖(通信教育による在宅学習)、保育施設や託児所の閉鎖が行われることになる。
(9)規則に違反した場合、500~1,000ユーロの罰金(現行は100~500ユーロ)及び300ユーロの警告(現行は145ユーロ)が課される場合がある。
(10)同法案では、新型コロナウイルスのワクチンの効果をモニターするため、血清学的検査や新型コロナワクチンのデータ収集のための法的枠組みを規定している。遅れて副作用が出た場合に備えて、ワクチン接種者の個人データを最大20年間保存することを規定している。またルクセンブルク当局は新型コロナウイルスのワクチンに関する個人データを外国当局に伝えることは認められないとしている。
3.引き続き継続される既存の制限措置
(1)自宅におけるプライベートな集まりについて、同じ世帯からの2人のゲストのみを自宅に招待することができる。2人のゲストを招くには、2人が同世帯もしくは同じ家で同居している場合のみ認められる。
(2)4~10人の集まりにおいては、同じ世帯の者を除いて、マスク着用及び最低2メートルの距離を取ることが義務づけられる。
(3)11~100人の集まりにおいては、屋内か屋外かを問わず、マスクの着用及び最低2メートルの距離を取って着席することが義務づけられる。ただし、葬儀や公共交通機関、市場などについては、例外があり得る。
(4)100人を超えるすべての集会は禁止される。ただし、市場やデモの自由などについては、例外があり得る。
ルクセンブルク保健省(新型コロナウイルスに係る最新情報)
http://sante.public.lu/fr/prevention/coronavirus-00/index.html
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