9月16日、スペイン内務省は、日本からの入国に対する制限を発表しました
これにより、9月20日0時から、EU・シェンゲン域内国の居住権をお持ちの方(身分証明書(DNI 又は NIE)を保持している場合、就労・留学等のビザを取得している場合等)等、以下(2)ア~ケに該当する方は、スペイン入国に際し、(i)ワクチン接種証明書、(ii)検査陰性結果証明書、(iii)感染後の回復証明書、のいずれかが必要となります。
いわゆる旅行者等、以下(2)ア~ケに該当しない方は、ワクチン接種証明書を持参しない限り、スペインへの入国はできなくなりますので、ご注意ください。
(省令の概要は以下のとおりです。(省令のリンク))
https://boe.es/boe/dias/2021/09/16/pdfs/BOE-A-2021-15041.pdf
(1)入国制限解除対象国・地域(※9月20日0時発効。それ以降、日本は対象国から外れます。)
豪州、ボスニアヘルツェゴビナ、カナダ、ヨルダン、ニュージーランド、カタール、モルドバ、サウジアラビア、シンガポール、韓国、ウクライナ、ウルグアイ、中国、香港、マカオ、台湾
ア 中国,香港,マカオは相互主義を条件とする。
イ 当該対象国の居住者であっても,(i)対象国たる居住国から直接到着する場合,(ii)他の対象国のみを経由し到着する場合,又は,(iii)非対象国の空港で(当該非対象国に上陸せず)乗継ぎを行い到着する場合,のみに入国が許可される。
(2)上記(1)の対象国以外のEU・シェンゲン域外国に適用される措置
以下に定める者及び(1)の対象国・地域に居住する者を除き入国を拒否されます。ただし、全ての域外国居住者は、入国制限の例外(以下ア~コ)に該当する者であっても、保健省が定める衛生管理上の要件を満たさない場合は入国が拒否されます。
ア EU,シェンゲン協定加盟国,アンドラ,モナコ,バチカン又はサンマリノの日常的な(habituales)居住者であって,居住国に向け移動中であるとともに,居住国を文書で証明することのできるもの
イ EU加盟国又はシェンゲン協定加盟国により発給された長期査証を有する者であって,当該査証発給国に向け移動中であるもの
ウ 医療従事者(衛生関係の研究者を含む)又は高齢者の介護者で,当該活動に従事するため,又は当該活動から帰宅するために入域する者
エ 運送関係者,船舶の乗員,航空輸送に携わる航空機の乗員
オ 外交団,領事団,国際機関,軍,市民保護従事者,人道機関の構成員で,当該団体の任務に従事する者
カ EU加盟国又はシェンゲン協定加盟国における留学生で,必要な許可,査証又は医療保険を有するもの。ただし,留学先国に向けて移動中であるとともに,スペインへの入国は,学期中又は学期開始の15日前以内でなければならない。留学先がスペインで、滞在期間が90日以内の場合、留学先は、スペインが認可し政府に登録されている教育機関であり、フルタイムの対面式課程であり、学位または学位の取得に繋がるものである必要がある。
キ 高度な技能を有する労働者で,その業務が必要とされ,又は,その業務が延期されるべきでないか,若しくは,その業務が遠隔で実施され得ない者(スペインで開催される高度なスポーツ競技の参加者を含む)(文書により証明する必要あり)
ク 必要不可欠な家族の事情(然るべく証明できることを要する)により渡航する者
ケ やむを得ない事情を文書により証明できる者又は人道目的により入域を認めるべき者
コ スペイン保健省が認めるコロナワクチン接種証明書を有する者及び同伴する未成年者。英国に居住し、英国から直接スペインへ入国する場合、コロナワクチン接種証明書に加え、スペイン保健省が認める診断証明書も有効となる。
(3)上記(2)アからケに該当する方についても、スペイン入国時に以下(3)アからウの書類のどれかが必要になりますので、ご注意ください(いずれの証明書も、表記はスペイン語、英語、フランス語又はドイツ語であることが必要。)。
ア ワクチン接種証明書
・ワクチン接種証明書は、ワクチンの最終接種日の14日後から有効
・ワクチンは、欧州医薬品庁又は世界保健機関によって承認されたもの
・証明書は、氏名、接種完了日、接種したワクチンの種類、接種回数、発行国、証明書発行機関、に関する情報を含む必要がある
イ 検査陰性結果証明書(以下のいずれかの証明書が有効。証明書は、氏名、検査実施日、検査の種類、発行国に関する情報を含む必要がある)
・スペイン到着の72時間前までに発行された核酸増幅検査(NAAT(PCR検査等))証明書
・スペイン到着の48時間前までに発行された欧州委員会が認める迅速抗原検出検査(RAT)証明書
ウ 感染後の回復証明書
・医療機関が実施する核酸増幅検査(PCR検査)による最初の陽性結果から少なくとも11日後の証明書が有効
・証明書の有効期限は、検査実施から180日間
・証明書は、氏名、最初に陽性結果が得られた検査の実施日、検査の種類、発行国に関する情報を含む必要がある
(4)全ての入国者に対して実施される検疫手続
空港及び港湾からスペインに入国する全ての者に対して、ア 申告書の提出、イ 検温、ウ 目視によるチェック、が引き続き実施されます。(※日本からスペインへ入国する場合も対象)
<保健省規則のリンク>
https://www.boe.es/boe/dias/2020/11/12/pdfs/BOE-A-2020-14049.pdf
ア 申告書の提出
(ア)スペイン国外の空港又は港湾からスペインに入国する全ての者は、スペインに向けて出発する前に 、保健省の専用ページ 「 https://www.spth.gob.es/ 」又は専用の無料アプ リ 「SPAIN TRAVEL HEALTH-SpTH」に表示されるフォーマットに電子的に記入し、提出する必要があります(フォーマットは、上記リンクの7~10ページ目に定められています(人定事項や健康状態を問う内容))。提出後、QRコードが送付されますので、入国時に(11月23日以降はスペイン行きの出発地において航空会社から)提示を求められます。なお、電子的に記入することが難しい方は、紙での提出が認められます。
(イ)なお、官報では、スペインに入国する全ての者と記載されていますが、空港管理会社(AENA)や航空会社によれば、EU・シェンゲン域外国居住者が、スペインへの入国無しで、乗り換えのみでシェンゲン域外国(英国等)へ移動するトランジットの場合であっても申告書の提出が求められており、出発時の空港カウンターでのチェックインの際にも、申告の有無がシステムでチェックされているとの情報がありますので、スペインに入国しないトランジットのみの場合でも、念のため上記(ア)の手続を行うことをお勧めします。
<保健省の専用ページを通じた申告手続きの流れ(アプリも同様)>
https://www.es.emb-japan.go.jp/files/100071248.pdf
イ 検温
検温は、非接触型の体温計又はサーモグラフィーカメラにより行われます(個人のデータ及びカメラの画像は保存されません。)。
ウ 手続きを通じて新型コロナウイルスの感染が疑われる場合。
検温で37.5度以上が検知された場合、又は、申告書若しくは目視により感染が疑われる場合、追加の診断(追加の検温、健康状態のチェックを含む)が行われます。追加の診断でも感染の疑いが残る場合は、医療機関への搬送に移る可能性があります。
<保健省規則のリンク>
https://www.boe.es/boe/dias/2020/11/12/pdfs/BOE-A-2020-14049.pdf
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