今年、ニューヨーク市内では拳銃発砲事件が多発しており、6月以後急増しております。ニューヨーク市警察の発表によれば、本年7月中に244件の発砲事件が発生しており、昨年同期の88件と比較して177%以上増加しております。この傾向は8月も継続しており、週末の2日間に少なくとも35件の発砲事件で46人が犠牲になっているとの報道もあります。
また、本年中の発砲事件総件数は、8月16日現在892件で前年同期と比較して82.1%増加しています。
最近の傾向として、従前から発砲事件が多く発生しているブロンクスやクイーンズ地区等の他、マンハッタン地区でも発砲事件が発生しております。週末における発砲事件が多発していることから、NYPDでは多数の制服警察官を週末勤務にシフト変更して対処するとのことです。発砲事件の増加の理由として,銃器の不法所持で拘留されていた犯罪者が保釈されている点が一因となっている模様です。
(ニューヨーク市警/NYPD発表)
https://www1.nyc.gov/site/nypd/news/p0803a/nypd-citywide-crime-statistics-july-2020
(最近発生した主な発砲事件(報道))
・8月25日夜間、クイーンズ地区の30th Avenue and 97th Street in Flushingのアパートの中庭において、男性が撃たれ病院に運ばれたが死亡。他の男性2名もそれぞれ首と腹部を撃たれ負傷
・8月25日夜間、ブルックリン地区のEast Flatbushにおいて、男性が腕と首を撃たれ病院に運ばれたが死亡
・8月25日夜間、ブルックリン地区のEast 108th Street and Farragut Road in Canarsieにおいて、車を運転中の男性が頭を撃たれ負傷
・8月25日夜間、マンハッタン地区のAmsterdam Avenue near West 103rd Street on the Upper West Sideにおいて、男性が腹部を撃たれ負傷
・8月26日早朝、クイーンズ地区で男性が撃たれ病院に運ばれたが死亡
・8月26日夜間、ブロンクス地区のWickham Avenueにおいて、男性が撃たれ負傷
・8月27日早朝、ブロンクス地区のMajor Deegan Expresswayにおいて、車を運転中の女性が撃たれ負傷