● 8日、スイス連邦内閣は、コロナ証明提示義務の適用対象拡大(飲食店の屋内、屋内イベント、文化・レジャー施設の屋内空間)を決定しました。
● 期間は9月13日(月)から2022年1月24日(日)までです。
● コロナ証明提示の義務に違反した場合、100フランの罰金、施設・イベント主催者には罰金または営業停止措置が科される可能性があります。
● 秋の休暇期間を前に、感染回復者とワクチン接種完了者を除き、出発国にかかわらず入国時に陰性証明の提示を義務付けるなどの新たな水際措置導入について各州と協議を開始しました。9月17日の閣議において決定し、20日より実施する予定です。
1 コロナ証明提示義務の適用対象拡大
スイス連邦内閣は、9月8日の閣議において、ICU病床を含む医療機関の逼迫した状況を受け、9月13日から2022年1月24日までの期間、コロナ証明提示義務の対象を、現在のディスコ入店や大規模イベント参加に加えて以下(1)~(4)に拡大適用することを決定しました。15才未満については対象外となっています。
義務に違反して入場した者については100フランの罰金、施設・イベント主催者については罰金または営業停止措置が科される可能性があります。
(1) 飲食店及びバーの屋内空間
・屋外テラス,空港トランジットエリアにおける営業等については対象外です。
(2) 文化・レジャー施設(美術館、図書館、動物園、フィットネスセンター、ボルダリング施設、屋内プール、ビリヤード場、カジノなど)
(3) 屋内イベント(コンサート、観劇、映画、スポーツ施設、結婚式などの私的イベントを含みます)
・50人以内の宗教行事、政治集会、自助グループの集会については対象外です。
・屋外イベントについては現在の措置を継続し、1000人以上のイベントはコロナ証明の提示を義務付けます。これに満たない規模のイベントについては、主催者の判断によりコロナ証明の提示を求めることが認められます。
(4)屋内におけるスポーツ・文化活動(トレーニング、リハーサル等)
ただし、閉鎖的な空間で定期的に行う30人以内の固定メンバーによる活動については対象外です。
2 職場については、一定の条件の下、雇用者は、従業員のコロナ証明書所持の有無を確認することが可能となります。
職場における適切な感染防止措置や検査コンセプトの実施に必要である場合に限り、雇用者は従業員のコロナ証明所持の有無を確認することが可能となります。この確認した情報については、専ら適切な感染防止措置などの目的のために使用することとされています。
従業員に検査の受検を要請する場合の費用については雇用者の負担となります。ただし、定期検査制度の枠内で行われる検査については連邦政府が負担します。
3 大学におけるコロナ証明書提示義務の導入
各州及び大学では、学士課程及び修士課程におけるコロナ証明書提示義務の導入が可能となります。コロナ証明書提示を導入する場合、マスク着用義務及び講義室の人数制限(収容可能数の3分の2)は適用されません。
4 スイス入国時の陰性証明書提示の義務化について(検討)
秋の休暇期間を前に、新たな水際措置を導入する可能性について、連邦政府は下記の2つの案について各州との協議を開始しました。この協議は、9月14日まで行われ、9月17日の閣議において決定し、20日より実施する予定です。
(1)感染回復者、ワクチン接種完了者を除き、出発国にかかわらず入国時に陰性証明の提示を義務付ける。入国後4~7日以内に改めて検査を実施する(有料)。
(2)感染回復者、ワクチン接種完了者を除き、入国時に陰性証明の提示を義務付け、かつ入国後10日間の検疫を義務付ける。(7日目以降の陰性証明取得により短縮可能)。
両案ともに電子入国フォームの登録を課し、入国手段を問わずに適用することと検討しており、入国時の検疫強化に加え、必要に応じ違反者に対する罰金の導入も検討します。これは、越境通勤者、16才未満の子供、通過交通、運送業者については対象外です。
〇スイス連邦内閣閣議決定
https://www.admin.ch/gov/en/start/documentation/media-releases.msg-id-85035.html
(リンクは英語、他にドイツ語、フランス語及びイタリア語有)
関連